1マイルの価値はいくら？（国際線）

このページでは、貯めたマイルを国際線の特典航空券と交換しようとした場合の 1マイルの価値について考えてみたいと思う。（国内線に関しては前のページ「1マイルの価値はいくら？（国内線）」に記載している。）

「１マイルがいくらに相当するのか」という問いについて、前のページでも書いたが、一概に「１マイル＝〇〇円」と決まっていない。特に国際線の場合は、目的地によって飛行距離が大きく異なるため、このページでは目的地の例を「ソウル、シンガポール」と「ハワイ、ニューヨーク、パリ」とに分けて考えることにする。

ソウル、シンガポールの場合

国際線の場合は、エコノミー／ビジネス／ファーストクラスといったランクの異なった座席があり、ランクが上がるに連れて料金も上がる。特典航空券と交換するのに必要なマイル数も座席のランクによって異なる。

〇日本-ソウルの場合
日本-ソウル間（往復）の往復料金はエコノミークラスで27,000～4万円代である。必要なマイル数はANAもJALも15,000マイルであるため、１マイル＝1.8～3円程度となる。

ちなみに日本-ソウル便にはビジネスクラスがあるが、往復料金で10万円ちょっとはかかる。一方、必要なマイル数はANAだと30,000マイル、JALだと36,000マイルなので、１マイル＝3～4円程度となる。

〇日本-シンガポールの場合
日本-シンガポール間（往復）の往復料金はエコノミークラスで55,000円程度である。必要なマイル数はANAもJALも35,000マイルであるため、１マイル＝1.6円程度となる。

日本-シンガポール便にもビジネスクラスがあるが、往復料金で30万円程度はかかる。一方、必要なマイル数はANAだと60,000マイル、JALだと80,000マイルで、１マイル＝4～5円程度となる。

海外旅行の目的地としては近距離になる韓国やシンガポールに関しては、エコノミークラスの場合、目安である１マイル＝2円と同等かそれより以下の価値となってしまう。ビジネスクラスの場合は、１マイル＝3～5円といったところだ。

次にハワイ、ニューヨーク、パリの場合の 1マイルの価値について考えてみたいと思う。

〇日本-ハワイの場合
日本-ハワイ間（往復）の往復料金はエコノミークラスで10万円程度である。必要なマイル数はANAもJALも35,000マイルであるため、１マイル＝2.8円程度となる。

ビジネスクラスは、往復で20万円程度はかかる。一方、必要なマイル数はANAだと65,000マイル、JALだと80,000マイルで、１マイル＝2.5～3.1円程度となる。

〇日本-ニューヨークの場合
日本-ニューヨーク間（往復）のエコノミークラスの料金は、往復で12～15万円程度である。必要なマイル数はANAもJALも50,000マイルであるため、１マイル＝2.4～3円程度となる。

ビジネスクラスの最安値は、往復で100万円程度はかかる。一方、必要なマイル数はANAだと85,000マイル、JALだと100,000マイルで、１マイル＝10～12円程度となる。

ファーストクラスは、往復で200万円程度はかかる。一方、必要なマイル数はANAだと15万マイル、JALだと14万マイルで、１マイル＝13～14円程度となる。

〇日本-パリの場合
日本-パリ間（往復）のエコノミークラスの料金は、往復で15～20万円程度である。で必要なマイル数は、ANAもJALも55,000マイルだであるため、１マイル＝2.7～3.6円となる。

ビジネスクラスの最安値は、往復で100万円程度はかかる。一方、必要なマイル数はANAだと9万マイル、JALだと11万マイルで、１マイル＝9～11円程度となる。

ファーストクラスの最安値は、往復で250万円程度はかかる。一方、必要なマイル数はANAだと165,000マイル、JALだと16万マイルで、１マイル＝15円程度となる。

飛行距離が長くなるハワイ、ニューヨーク、パリに関しては、エコノミークラスの場合、目安である１マイル＝2円より価値が上がり 3円前後である。ビジネスクラスやファーストクラスになると、特にニューヨークやパリの場合、１マイルの価値が極端に高くなることが分かる。

国際線の場合は飛行距離によって変わるが、国内線よりも１マイルの価値が上がる傾向にある。ただし、アジアといった飛行距離が比較的短い地域が目的地で、エコノミークラスを利用する場合はそこまでお得とは言えないことも分かった。